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各日のレポートをまとめました。
  1. 7/15

    地球温暖化を科学的に検証する  安成 哲三氏

  2. 7/16

    昆虫に学ぶ未来と環境―バイオミミクリーの思想と実例― 藤崎 憲治氏

  3. 7/17

    丹波の恐竜~発掘から復元まで~ 三枝 春生氏

  4. 7/18

    未来のエネルギー 山根 浩二氏

  5. 7/19

    人と感性をもつロボットが共存する環境 石黒 浩氏

  6. 7/20

    太陽の驚異とスーパーフレア 柴田 一成氏

  7. 7/21

    生きものを観るー 自然へのまなざし 山岸 敦氏

  1. まとめ

    サイエンスカフェを終えて…

7月15日(火)14:00~ 

地球温暖化を科学的に検証する

IPCC第5次評価書を読み説く

安成 哲三(やすなり てつぞう)氏

【概要】

地球温暖化を科学的に評価するIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第五次報告書が昨年出された。 講演者も、このパネルに評価編集者という立場で参加した。

この報告では、「20世紀後半以降の地球の気候システムの温暖化には疑う余地がなく、 また1950 年代以降、観測された変化の多くは数十年から数千年間にわたり前例のないものである。 大気と海洋は温暖化し、雪氷の量は減少し、海面水位は上昇し、温室効果ガス濃度は増加している」と結論づけている。

また、温室効果ガスの今後のいくつかの変化シナリオにもとづく今後の気候予測については、 21 世紀末における世界平均地上気温の変化は、1850 年から1900 年の平均に対して1.5℃から2℃を上回る可能性が高いと推定した上で、 温室効果ガスの継続的な排出は、更なる温暖化と気候システム全ての要素の変化をもたらし、今後の気候変動を抑制するには、 温室効果ガス排出量の大幅かつ持続的な削減が必要であると指摘している。

講演では、この報告をできるだけ詳しく紹介し、同時に気候予測における不確定性や残された問題点などについても述べたい。

※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。

一部または全部を問わず転載を禁止します。

【レポート】

IPCC報告書を軸にして、政策や取組み・産業経済対策などを抜きにした、気候変動の予測を科学的論拠により検証していただいた。

参加者は、環境関連の活動をしているシニアが多く、女性参加者もあり、皆熱心に聴き入り、講演後には日頃から抱いていた疑問や質問が次々に出され、時間が足りないと感じられるほど。 終了後でも、先生は、10名程の人々の輪の中で、さまざまな発言に丁寧に答えておられた。

「温暖化」という表現への反発も含め、世間の懐疑論とIPCC報告書の確実性評価など、それぞれの思いがあったものの、このカフェでは、研究者である安成先生の解説には、 雑駁な話やつじつま合わせではない、最近のデータも含めて明確で科学的論拠による検証がなされ、参加者の誰もが納得した様子であった。

また、分かり易い説明と、先生との対話に親近感と充実感を、持つことができたようだ。

(松村順子記)

7月16日(水)14:00~ 

昆虫に学ぶ未来と環境―バイオミミクリーの思想と実例―

バイオミミクリーの観点から人類の未来と環境を考える

藤崎 憲治(ふじさき けんじ)氏

【概要】

近年,昆虫を模倣すべきモデルあるいは規範として価値付けしようとする昆虫ミメティクスと呼ばれる学問分野が興りつつある。 昆虫ミメティクスは昆虫類を規範としたバイオミメティクスのことである。

このことを保障しているのが4億年を超える進化的歴史、およびその結果としての種とその生活様式の著しい多様性である。 昆虫などの生物の素晴らしさは、電気・熱・圧力といった大きなエネルギーを使わずに、“自己組織化”により自らの形を作り出すことである。 このようなものづくりができるようになれば、石油に依存した物質・エネルギー文明から太陽と自然の恵みを活かす“生命文明”の創出が可能になるだろう。

それは,高機能化と環境調和の両立を可能にする技術として展開されることが期待される。 さらに、バイオミメティクスは、革新的技術の開発に留まらず、私たちの生活様式のあり方や自然観を見直すことにつながることで、真にその価値が発揮されよう

※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。

【レポート】

家庭菜園のキュウリがカメムシの被害で収穫できなくなっていた。ある日、そこにカマキリが現れカメムシが見られなくなってきた。

先生のお話を聞いて昆虫界のバランスについて納得するとともに、それが地球環境ともかかわりがあることに気づかされた。

ハチや毛虫を怖がるばかりではなく、地球環境の大先輩として共存も考えねばならないのでしょう。 でも、目先の浅はかな考えで、駆除に動いてしまうことは当分やめられそうにありません。

(西山克己記)

7月17日(木)14:00~ 

丹波の恐竜

発掘から復元まで

三枝 春生(さえぐさ はるお)氏

【概要】

2006年8月に兵庫県丹波市で地元の地学愛好家、足立・村上両氏により恐竜の化石が同市を流れる篠山川の河床の岩盤で発見されました。

この発見以来、丹波・篠山両市に分布する前期白亜紀の地層、篠山層群(約一億一千万年前)からは恐竜をはじめとするさまざまな動植物の化石が発掘されており日本でもトップクラスの恐竜化石産地となっています。

今年の3月にはこの調査研究結果に基づいた約一億一千万年前の景観・動植物の復元画が完成しました。これまでの調査研究がどのように復元画に盛り込まれていったのか、その過程を説明しながら過去の世界を探る面白さを紹介します。

※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。

【レポート】

誰でも一度は通る恐竜への興味を、再び呼び起された感がした。今日のカフェは、話を聞くだけでなくレプリカに触れ、質感や、重さなどが体感できてよかった。 基調講演の形式ではなく、自由に質疑応答しながらの進行は、司会の手際良さと相まって、カフェの雰囲気が良く出ていたと感じられた。

高校生が1名参加してくれた事もうれしかった。しかしそれだけに若い人の参加を促すための課題を解決する事が大切だと思った。

(二階堂愛子記)

7月18日(金)14:00~ 

未来のエネルギー

再生可能エネルギーの時代に向かうのか

山根 浩二(やまね こうじ)氏

【概要】

本講演では,受講者自身がエネルギーを使用してゆく立場で今後どうあるべきか,我が国はどのような方向に進んでゆくのかを考えてもらうことをねらいとして,下記の項目について,世界的な動向を踏まえ,資料にもとづいて話題提供し解説します.

たとえば,今後,自動車は電気なのか,液体燃料なのか,あるいは水素で動くのか,など自動車用のエネルギー源に関しても解説します.

  1. 我が国のエネルギーの現状
  2. 再生可能エネルギーの可能性と課題
  3. 電気自動車の可能性と課題
  4. バイオ燃料とその可能性
  5. 未来のエネルギーとは
※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。

【レポート】

原発再稼働云々、など日常の関心ごとであるエネルギーに関するレクチャーで、話題提供後、活発な質問が出され、関心の高さがうかがえた。

これからのエネルギー政策がどういった方向へ向かうべきなのか、それぞれが考える事が出来たと思う。

(日下部純子記)

7月19日()14:00~ 

人と感性をもつロボットが共存する環境

感性を持つロボットと人との関わりと未来の環境を学ぶ

石黒 浩(いしぐろ ひろし)氏

【概要】

これまで人と関わるロボットの研究に取り組み、ロボットらしいロボットから人間に酷似したロボットまで、さまざまなロボットを開発してきました。 特に近年は遠隔操作型ロボットのさまざまな可能性について、基礎研究から実証実験まで幅広く研究を展開しています。

なぜ、人間型ロボットを研究しているのか?それは、ロボットらしいロボットと、人のようなロボットと、見かけの違いによって見る人の反応は大きく異なるからです。人の脳は、人に対して最も強く反応するようにできているのです。

人間型ロボットを研究することは、深く人を研究することにつながります。今回のサイエンスカフェでは、その一連の研究開発について紹介すると共にそれらロボットによって作られる未来社会についてお話します。

※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。

【レポート】

講義や質疑応答の内容から遠くない将来、ロボットも人間に近いものに進化することは確信できた。 DNA鑑定、iPS細胞など、そして、この人間型ロボットと明るい未来は約束されているようである。

しかし、それには乗越えるべき壁があるのではないか。 人間自身の精神性も、それらに同期をとって進化させてこそ、高度な科学技術と共存、 すなはち、人間にとって幸福な生活や社会が約束されるのではないか。

(野村幸司記)

7月20日()14:00~ 

太陽の驚異とスーパーフレア

太陽の宇宙における活動現象と地球環境におよぼす影響

柴田 一成(しばた かずなり)氏

【概要】

近年の太陽観測の発展により、我々の太陽は爆発だらけであることが判明した。 しかも、現代文明の発展ともに、我々が普段気付かない太陽面爆発(フレア)によって、地球の高層大気や磁気圏は大きな影響を受け、人工衛星故障、通信障害、停電など様々な被害が発生することもわかってきた。 それどころか、宇宙飛行士や航空機乗員はフレアから飛来した放射線による被ばくの恐れすらあるのだ。

最近、太陽とそっくりの太陽型星で、最大の太陽フレアの100 倍~1000 倍のエネルギーのスーパーフレアが800 年~5000 年に一度の頻度で起きていることが発見された。

我々の太陽でこのようなスーパーフレアは起きるのか? 起きれば、地球環境や文明社会はどうなるのだろうか

※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。

【レポート】

われわれが原子力発電所の電源喪失の恐ろしさを味わったのはごく最近のことであり、それはまだ終わったとはとてもいい難い状態にある。 すると、スーパーフレアによる大規模停電だけ取り出して考えて見ても、放置すればその社会的影響は計り知れないものになり得る。

個人としての感想を述べさせてもらうなら、冷静な対応をなしえるよう自然現象の原理についての適切な理解を得ることの重要性を改めて認識することができた。 だが、だからといって、個人的にすぐにできることはどのようなことであろうかと考えると、かえって何もできない無力さのようなものを感じる。 (杉山晃一記)

7月21日()14:00~ 

生きものを観るー 自然へのまなざし

分子や細胞を観る、イメージング技術の紹介

山岸 敦(やまぎし あつし)氏

【概要】

生物学の歴史は、生きものを観察する技術の発達とともにあります。肉眼では見えない小さなものを捉える顕微鏡の発明は、生きものの基本単位である細胞の発見につながりました。

細胞の内外ではたらく分子を鮮やかに浮かび上がらせる分子イメージング技術は、生きものが生きている仕組みを理解するための強力なツールです。 また、細胞から細胞へ、親から子へと伝えられるDNA(ゲノム)の配列を解析する技術は、日進月歩で進んでいます。

生きものを支える構造、機能、情報について、多くのことが分かってきました。これらの膨大な知識に加えて、近年、ヒトを直接観察(診断)する研究も広がっています。 生きものの「生きている様」を観ることから、私たちヒトが持つ内なる自然について考えたいと思います。

※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。

【レポート】

講演は生き物を観るからヒトを観るまで一貫していて内容としてよく理解できた。

分子からなる細胞の集合体である「ヒト」と「考える人」とは何か?という思想的命題を与えられたようである。

(冨田 豊記)

まとめ

サイエンスカフェを終えて…

満足度も高く、勉強になったとおっしゃられる人も多かったのでサイエンスカフェとして成功だったと感じています。 若年層の参加者、女性の参加者、質問や言いたいことを十分に言えた参加者は少なかったようなので、そこは次回への課題かと感じています。 開催時間帯の変更や質疑応答や議論の時間を十分に取るなどの対応を考えていければと思います。

(加納 圭記)

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協力:滋賀県立近代美術館、滋賀環境カウンセラー協会、おおつ環境フォーラム、滋賀大学環境学習支援士会、淡海文化振興財団、大津市市民活動センター、滋賀県立琵琶湖博物館、滋賀県地球温暖化防止活動推進センター、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター 他

連絡先:滋賀サイエンスカフェ実行委員会 事務局

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(滋賀サイエンスカフェ2014実行委員会)