2017年12月10日のサイエンスカフェを終えて…

植物は弱いものと思うか、それとも強いものと思うかの質問から始まり、植物は害虫から身を守るために匂いを出し、また植物間のコミュニケーションがあるなど、今までの研究成果で分かったことを丁寧に説明された。

そして、植物の葉っぱの“かおり”がいかに生物界にとって重要であるかを研究例と共に話された。植物は匂いを出すことで、自分を守っている(例:キャベツの害虫アオムシと天敵アオムシコバエ蜂)。

また匂いが植物間のコミュニケーションの道具となっている。健全株と食害株を並べると、食害株の出す匂いに誘導されて、健全株も同じように匂いを出す。

多くの植物は、食べられたら匂いだけでなく、トゲを多くしたり、毛を増やしたり誘導防衛反応を示す。植物が色々な匂いでコミュニケーションしている(例:セージブラッシュ、セイタカアワダチソウなど)ことが分かってきたので、これから実験を通して生物の多様性のメカニズムを解明し、植物の“かおり”を使って、環境に優しい農業技術を確立したいと述べられた。

今回はそんな植物の知られざる能力のお話しでした。

戸田