地球温暖化を科学的に検証する

7月15日(火)「地球温暖化を科学的に検証する~IPCC第5次評価書を読み説く~」
講師:安成 哲三(やすなり てつぞう)氏

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【概要】

地球温暖化を科学的に評価するIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第五次報告書が昨年出された。 講演者も、このパネルに評価編集者という立場で参加した。

この報告では、「20世紀後半以降の地球の気候システムの温暖化には疑う余地がなく、 また1950 年代以降、観測された変化の多くは数十年から数千年間にわたり前例のないものである。 大気と海洋は温暖化し、雪氷の量は減少し、海面水位は上昇し、温室効果ガス濃度は増加している」と結論づけている。

また、温室効果ガスの今後のいくつかの変化シナリオにもとづく今後の気候予測については、 21 世紀末における世界平均地上気温の変化は、1850 年から1900 年の平均に対して1.5℃から2℃を上回る可能性が高いと推定した上で、 温室効果ガスの継続的な排出は、更なる温暖化と気候システム全ての要素の変化をもたらし、今後の気候変動を抑制するには、 温室効果ガス排出量の大幅かつ持続的な削減が必要であると指摘している。

講演では、この報告をできるだけ詳しく紹介し、同時に気候予測における不確定性や残された問題点などについても述べたい。

※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。一部または全部を問わず転載を禁止します。

【レポート】

IPCC報告書を軸にして、政策や取組み・産業経済対策などを抜きにした、気候変動の予測を科学的論拠により検証していただいた。

参加者は、環境関連の活動をしているシニアが多く、女性参加者もあり、皆熱心に聴き入り、講演後には日頃から抱いていた疑問や質問が次々に出され、時間が足りないと感じられるほど。 終了後でも、先生は、10名程の人々の輪の中で、さまざまな発言に丁寧に答えておられた。

「温暖化」という表現への反発も含め、世間の懐疑論とIPCC報告書の確実性評価など、それぞれの思いがあったものの、このカフェでは、研究者である安成先生の解説には、 雑駁な話やつじつま合わせではない、最近のデータも含めて明確で科学的論拠による検証がなされ、参加者の誰もが納得した様子であった。

また、分かり易い説明と、先生との対話に親近感と充実感を、持つことができたようだ。

(松村順子記)

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