昆虫に学ぶ未来と環境―バイオミミクリーの思想と実例―

7月16日(水)「昆虫に学ぶ未来と環境―バイオミミクリーの思想と実例―バイオミミクリーの観点から人類の未来と環境を考える」
2 3講師:藤崎 憲治(ふじさき けんじ)氏

【概要】

近年,昆虫を模倣すべきモデルあるいは規範として価値付けしようとする昆虫ミメティクスと呼ばれる学問分野が興りつつある。 昆虫ミメティクスは昆虫類を規範としたバイオミメティクスのことである。

このことを保障しているのが4億年を超える進化的歴史、およびその結果としての種とその生活様式の著しい多様性である。 昆虫などの生物の素晴らしさは、電気・熱・圧力といった大きなエネルギーを使わずに、“自己組織化”により自らの形を作り出すことである。 このようなものづくりができるようになれば、石油に依存した物質・エネルギー文明から太陽と自然の恵みを活かす“生命文明”の創出が可能になるだろう。

それは,高機能化と環境調和の両立を可能にする技術として展開されることが期待される。 さらに、バイオミメティクスは、革新的技術の開発に留まらず、私たちの生活様式のあり方や自然観を見直すことにつながることで、真にその価値が発揮されよう


※このビデオは、実際より短く編集してありますが、各講師のご確認を経てサイエンスカフェの様子をそのままお伝えするものです。

【レポート】

家庭菜園のキュウリがカメムシの被害で収穫できなくなっていた。ある日、そこにカマキリが現れカメムシが見られなくなってきた。

先生のお話を聞いて昆虫界のバランスについて納得するとともに、それが地球環境ともかかわりがあることに気づかされた。

ハチや毛虫を怖がるばかりではなく、地球環境の大先輩として共存も考えねばならないのでしょう。 でも、目先の浅はかな考えで、駆除に動いてしまうことは当分やめられそうにありません。

(西山克己記)

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